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本☆ハーマン・メルヴィル「書写人バートルビー―ウォール街の物語」

明日は読書会とトークイベントがあります。
ゲストの柴田元幸さんは、アメリカ文学研究者、翻訳家、エッセイスト、小説家、モンキービジネスの編集長、東京大学大学院人文社会系研究科教授、現代文芸論研究室に所属と多方面で活躍されているお方です。
明日の課題図書も訳されています。
色々お話を伺うのがすごく楽しみです(^^)

以下は明日の読書会の、私のアウトプット用の事前メモです。
このメモを膨らませてアウトプットの予定なので、意味不明かもですm(__)m
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『書写人バートルビー』―ウォール街の物語 
著:ハーマン・メルヴィル
訳:柴田元幸

とても不思議な読後感の「書写人バートルビー」―ウォール街の物語
法律文書を書き写す書写人の事務所の経営者「私」が語る物語。

最初、バートルビーという不思議な書写人の男の話を語る前に、この事務所の従業員の人となりがエピソードと共に語られる。
滑稽な従業員の描き方がとても上手くて、どこかお伽噺話の登場人物のようである。
なので、次に語られるバートルビーの不思議な話にすんなり入っていけた。

バートルビーはどこからともなくやってきてこの事務所で働き始める。
何の感情も表わさず、何も語らず、ほとんど何も食べずもくもくと働く。
ところがだんだん仕事を拒み始める。
それも「そうしない方が好ましいのです」という一言のみで。

私:「一日か二日したら少しは道理に従うように約束してくれないか。頼むよ、バートルビー」
バートルビー:「今のところ、少しは道理に従うようにならない方が好ましいのです」というのが彼の穏やかに生気のない返答であった。

あれやこれやで仕事を頼もうとする経営者「私」だが、その度に「そうしない方が好ましいのです」というたった一言で拒まれる。
その態度に困惑したり、腹を立てたりするが、自分なりにその言葉の意味の解釈を試みたり、かつ理解しようと努力&何とか平静になろうとしている数々の場面は、うまく書かれていて面白かった。
それでもやっぱりこのバートルビーの言動は理解できないでいる経営者「私」。

私も経営者の「私」同様、この言葉の持つ意味と、何もしない謎の行動を考えてしまう。
考えてみたら「そうしない方が好ましいのです」という言葉の持つ摩訶不思議さ。
「やりたくない」とはっきり言っているわけでなく、控えめだけれどなぜだか言い返せない雰囲気を持つ。
英文ではどんな?もしかしたら訳者の言葉の選び方が上手なのかも。

穏やかだが断固たる拒否の姿勢は、当時の社会情勢等がわかれば彼を理解できるのか。
カフカの「城」の不思議な話を思い出したが、「城」のような社会的なメッセージ性のようなものは読み取れなかった。

最後は生きることも拒むかのような結末。
そして最後のこの言葉。“ああ、バートルビー  ああ、人間”
もしかしたら彼の生き方というより、存在そのものが哲学もしくは宗教観が関係しているのか。

彼の前職だったかもしれぬ配達不能郵便取扱い下級職員。
配達不能郵便(デッド・レターズ)!それは死者(デッド・メン)のような響きがしないだろうか?から最後までは筆者の言いたいことが詰まっている気がする。
もしかして裏の意味(内容)があるとすれば、今一つ理解できてはいない。
だが、単純に物語として楽しく読める作品であった。

備忘録【平成24年 読書会参加課題図書】
4月・・・第53回 ハーマン・メルヴィ訳:柴田元幸「書写人バートルビー―ウォール街の物語」
3月・・・第52回 カズオ・イシグロ「日の名残り」
2月・・・第51回 三島由紀夫「金閣寺」

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by mimoza1105 | 2012-04-13 22:13 | 本・ライブ・映画・jazz

日々の彩り徒然なるままに


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